次の出店は 4/3(日)有楽町 大江戸骨董市 9:00-16:00です。
しわのある状態で失敬……
日本で染められた裂。
用いている色と、木綿地の手触りや、広巾であることから、
長崎更紗と推定しました。
白い木綿地の片面(表)に、
朱や橙に近い色(蘇芳?)で縞を染め、
その上に、黒っぽい色で花草を型染めしています。
そんな組合わせが、珍しくて、面白い文様。
このような柄だと、型紙を2枚使い、2度(又は3度)染めている、
ということが判りやすいのですが、
多色の型染め(和更紗)のうち、華やかな花柄などを見るとき、
ついつい、何枚(数種類)もの型紙と、何度もの染めの作業が成されて
ひとつの絵柄を作り上げている、ということを忘れてしまいます。
といっても、そんなことを感じさせない絵柄の完成度こそが、
当時評価され、人の心を惹き付けていたのでしょうけれども。
古い時代の裂は、とても手のかけられたものばかり。
現代や昭和のプリント生地とは、
作り方が全くもって違います。
時々、畏敬を感じつつ、途方のなさに馬鹿みたいだと思うことも。
この一枚は、明快で、個性的なところが魅力なのかもしれません。
※現代作家や産地でも、途方もないことをなさっている方々がいらっしゃいます。上記の発言は、その方々への敬意もこめて。
江戸後期 幕末頃?
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