久米島紬のはぎれ。
泥染めの鉄媒染で、紬の絹糸はぽろぽろと朽ちていく状態。
品物としては、とても扱いにくい(共感されにくい?)けれど、
本物の染織の技が重なる、豊かな一片。と感じます。
手引きの紬糸に、手括りの絣文様。おそらく30回前後重ねられた
天然染めと泥媒染による、黒のように深い地色。
そして、沖縄の美しい織物には、琉球孤の文化や、
歴史的背景が強く影響していることも忘れたくありません。
最近、大事だと思う裂はどれかな、と思ったとき、
ふとひっかかったのがこちらでした。
何年も前に、参考にと分けて頂いた代物なので、
市場で仕入れたものではありません。
色々な意味で難しそうですが、
今後、こういう存在も仕入れていくことが出来たら。
最近は、在庫の整理をしながら、商売の反省をしていました。
始めてみたばかりの世界ですので、当然色々な反省やら目標やらが浮かぶのですが、
裂(きれ)をよく見るという、一番の根っこを大事にすることが、
一番だなぁという気持ちが、一番強いようです。
ついつい怠惰になるので、来年はこうしようと決断したり、
目標を箇条書きにしてみた所で、いきなり威勢よく実践したり、
的確に向上することはできそうにありません。
思い始めたときから、すこーしでもいいので、
それらしいことをする、ように心がけてみました。
とりあえず……!