お知らせと日記news+blog

  • 春を待つ
  • 2015.02.21.Sat

 
_20150220_190840 _20150220_190938
 

風の強かった翌日、

桜の小枝をこっそり拾って来ました。

気温はまだ低くても、空気の中に春を感じるようなこの頃、

桜の枝からは、どのような色彩が出てくるだろう、と。

(年末には、黄色味の強い、やわらかな茶色でした。)
 

時々、何かの染液を煮出してみても、

時間がないとか、色が出ていないという理由で、

染液を捨ててしまうことがあります。
 

今回は、夜中に染液を煮詰めながら、

微かに変化していく、透明な深い色に、見入ってしまいました。

樹木の血液かと思うような、赤を含む色でした。

(写真には全く上手く写せず。)
 

他にやるべきことは沢山あるのに、、、

晴れた日を選んで、久しぶりの草木染めです。

 
_20150220_191351
 

素人の染色も、家庭料理と同じで、

一度正当な流れを覚えてしまえば、

それなりには出来上がるものと思っています。

味付けが少し違うのも、染め上がりにムラがあるのもご愛嬌です。

 

桜でピンク色を染めてみたいという方、結構いらっしゃるのかなと思います。

植物はその地域や、たった数日という時間で状態が変化するようなので、

必ずではありませんが、

もしかするとちょうど良い時期なのかもしれません。

お試し下さい。
 

ちなみに、今回染めたのは、古布の麻布(手績み)と絹の紬糸でした。

  • 伝統と手仕事
  • 2015.02.14.Sat

 
DSC_1242-1
 

久々に展覧会を観てきました。

文化学園服飾博物館「時代と生きる 日本伝統染織技術の継承と発展」、

英題 Kimono:Japanese Textiles from Tradition to Technology

(2月14日で終了。。)
 

型染、友禅、絣、絞り染めなど、日本の代表的染織技術が、

時代と共に変容してきた様を、とても分かりやすく観られる展覧会でした。

 
作られる行程や、人の手と道具や機械の関わり方が異なれば、

仕上がるものも、全く別々の雰囲気を放ちます。

英題を直訳すると、伝統から科学へ。となるのでしょうか。

 
途方もなく手のかかる行程を経て、作られた布。

機械でペシャンと作ることの出来る布。

安価なものは、流通するには勝ります。
 

伝統を受け継いでいくことは、現代にも、いつの時代にも、

計れない困難や孤独があるんだろうと、観終わってから思いました。
 

技術の発展や効率化を、ただ非難する気持ちはありませんが、

手仕事と真摯に向き合っている作り手のものが、

世の中の、あまり見えにくい所に隠れている、ということは

いつも覚えておきたいです。

そしてやっぱり、本物を知りたいです。

 

日曜日は有楽町の大江戸骨董市です。

ご期待にはかなわないかもしれませんが、

昔々の、無名の人の手仕事で作られた、表情豊かな布や美しい布、

時の経過を纏った布などをご用意しておきます。

  • 幾種かの素材
  • 2015.01.30.Fri

 
IMG_20150130_133313
 

織物は経糸と緯糸で出来ています。

経緯に同じ糸を用いることもあれば、

経糸と緯糸で、別の素材の糸を組み合わせること(交織)もあります。

(さらに、色、撚り具合、細さなど、組合せは無限に、、)
 

私が布に惹かれる理由のひとつは、

そのような最小の単位(糸1本)から形成されている、

繊細で奥深い意識です。

(うまく言えない。。)

 

2月1日の大江戸骨董市へ、写真の布を持っていきます。

左側から

白:紙と絹の交織、白:麻と絹の交織(もしくは麻と綿?)、

茶:麻の大きな布(10巾もあります)

緑:葛布、生成に白縞:芭蕉布

 

芭蕉布は茶色の縞もあります。

風呂敷は180cm程の麻布(穴あり)、

昭和の白い綿布も、新しく入れました。
 

_20150130_135825
 

こちらは古い蚊帳についていた和更紗。● Sold

この他にも色々持っていきます。道具も少し。

どうぞよろしくお願いいたします。

  • 江戸の色
  • 2015.01.16.Fri

 
_20150116_021046
 

染織品で、ほぼ確実に時代が特定できるもの、というのは、

年号が入っている場合や、

その時代特有の技法が使われている場合(江戸の刺繍など)、

年号入りの裂帳や文献にある裂と、全く同じという場合でしょうか。
 

そして、雰囲気や風合いを頼りに。

(それは、時代あるものを、数多く見ている経験がないと言えません。)

 
時代がわかるものが、僅かでも手に入るのは嬉しいことです。

古いことが証明出来るからというよりは、

そのひとつから、また様々な目安が図れるからかもしれません。
 

ちなみに、教草が江戸のものを尊重しているのは、

明治初頭以前までが、日本で染織の手仕事と自然の力が、

全般的に保たれていた、最後の時だからです。

(効率化の始まる前、という意味です。)

 

写真は縞の布と型染め、木綿と麻の交織生地の着物。

こちら以外にも、18日 大江戸骨董市 では、

江戸の美しいブルーなどを並べる予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

  • silk
  • 2015.01.03.Sat

 
_20150102_152257
 

布のはなし〈絹・紬〉 テキストを入れました。
 

写真の小袖裂は、袖が離されていますが、合わせると一着分あります。

江戸期のものであるのは間違いありませんが、

何故このような形状なのか、これを縫箔と呼んで良いのか、

わからないままでいます。

(全体も詳細もわからない写真で、申し訳ありません。)
 

1月4日の大江戸骨董市では、こちらの裂を含め、絹を多めに並べます。

  • 何でもなくない布
  • 2014.12.25.Thu

 
年内の大江戸骨董市in有楽町国際フォーラムが終了しました。

お忙しい中お立ち寄り、お買い上げ下さった皆様、

どうもありがとうございました。

 
出店を始めてから、約半年が経ちました。

毎回反省しつつ、でも気にしすきず、

いやいや仕入れのほうこそ反省が多いかもしれない、と思ったり。

 
そんな中、布や古いものを選んでいって下さる方がいるということは、

何よりも励みになりました。

一度でもお立ち寄り下さった皆様、

改めまして、どうもありがとうございました。

 

IMG_20141225_020947

 

教草でほぼ毎回用意してきたのは、

一見何の特徴もない、白い無地の麻布でした。

 

糸が手で作られている(手績み)とか、

日本で麻は、木綿よりずっとずっと長い歴史があるとか、

素材はリネン(亜麻)とは違い、苧麻(ちょま)か大麻(ヘンプ)だとか、

よくぞそんな怪しい説明をいきなり聞いて、選んで行って下さったと、

有り難く思っています。

 

今頃、後悔していらっしゃいませんか?

大丈夫でしょうか?
 

例えば、骨董市などで見つけることのできる、藍色の木綿布。

日本の布を代表しているような存在です。

それは手紡ぎ糸の、本藍染であればなお良し。
 

そして大袈裟にも聞こえますが、

私は麻布(白の晒布)も、日本の染織品を代表する一枚だと教わりました。

そしてごく簡単に言えば、

それは手績みの、自然の晒しによる白であれば、なお良し。
 

後悔どころか、得意になってください。

何でもない布は、何でもなくありません。

手をかけて作られ、織り上げられた、

巷の紡績糸製品の本家本元?、ご先祖様です。

 
DSC_1011-1

 

もちろん、これからも麻の晒布以外に、様々な素材の、日本の染織品を並べていきたいと思っています。

 
年内最後の出店は、28(日)乃木神社骨董蚤の市 、9時から16時までの開催です。

どうぞよろしくお願いいたします。

 
〈乃木神社骨董蚤の市へのアクセス〉

千代田線「乃木坂」駅1番出口すぐ(目の前)。

日比谷線・大江戸線「六本木」駅徒歩約8分。

半蔵門線・銀座線・大江戸線「青山一丁目」駅徒歩約8分。

 

  • 植物たち
  • 2014.10.01.Wed

DSC_0849

背高く延びた野生の草で、草木染めをしてきました。(「セイタカアワダチソウ」)

植物染めは、勿論どなたの自宅でもできます。

が、生命力溢れる野生の草々で染める機会があったため、参加してきました。

 

染料用の草は裏山で採取したのですが、途中の道で、

日本の染織界にも登場する植物いくつかが、自生している姿を見ることが出来ました。

 
DSC_0852

「葛(クズ)」このように地面を這っている、やや太いものが糸の素材に適するそう。
(ただし糸づくりはそう簡単なものではありません、おそらく。)

 

DSC_0835

「薮苧麻(ヤブマオ)」イラクサ科

 

DSC_0838

「苧麻(チョマ、カラムシ)」イラクサ科

注:山に自生している状態のため、交配もしているそうです。

「赤苧(アカソ)」も教わったのですが、写真に失敗しました。。

 

DSC_0834

数時間とはいえ、植物に囲まれた場所で、ゆっくり滞在できて良かったです。

主催された方は、本当に美しい糸や布を作ることのできる方です。(←気になった方はお声がけください)

以上、またしても古物とは関係のないご報告でした。